「自分が出会った伝説の営業マンの話」—本当にできる営業とはどんなものか?

営業の世界では、単に「頑張ってる」だけではなく、成果を数字や具体的な行動で示す人が評価されます。
私がこれまで出会った中で、特に印象に残るのは、部下や上司からも信頼され、実際に数字で結果を出していた営業マンの存在です。

今回は、彼らの本当の営業力について、実際の現場のエピソードを交えながら、その秘訣をお伝えします。

① 「できる営業マン」と「できてる風の営業マン」の違い
✔ 数字を出し続ける営業の特徴
商談の流れをしっかり組み立てている
顧客が求める「本当の解決策」を理解している
受注までのシナリオを複数持っている

✔ 営業してる感だけの営業の特徴
社内会議では饒舌だが、顧客との商談は薄い
「人脈がある」「顔が広い」と言う割に成果が出ていない
仕事が忙しいことをアピールするが、なぜか売上にはつながらない

② 伝説の営業マンが持つ「普通の営業と違うポイント」
🔹「売らない営業」—信頼を優先する
売れる営業マンほど、「今すぐ買ってください」と言いません。
むしろ、「御社には本当に合うかどうか、一緒に考えましょう」と、すぐに売り込まないスタイルを取ることが多い。
結果として、「この人なら信頼できる」と思われ、最終的に契約につながる。

🔹「タイミングを見極める力」—チャンスを逃さない
例えば、ある営業マンはこう言いました。

「〇〇社さん、3年前に『コスト削減が最優先』とおっしゃってましたよね?
今年は新規投資の話が出ていると聞いたので、そろそろこの製品が活用できるのでは?」

これは、何気ない雑談の中で、顧客の状況を正確に記憶し、適切なタイミングで提案する例です。
「ただのフォローアップ」ではなく、「本当に今が買い時か?」を見極める力が違います。

🔹「決裁者とつながる力」—どうやってキーマンにアクセスするか?
決裁者に直接アプローチするのは難しい。
しかし、「この人の話なら聞いてみよう」と思わせる方法はいくつもあります。
その中で、ある営業マンが実践していたのは、「顧客の過去の決定プロセスを調べ、同じルートをたどる」 というアプローチでした。

✔ 過去の契約ルートを分析し、決裁者の「いつ・誰と話すか」を知る
💡 状況:決裁者がどうやって意思決定をするのかが分からない
💡 手順:

過去に同じ企業で成功した営業案件をリサーチ
 - 「誰が話を持ち込んで、どのように決裁されたのか?」を把握する

過去のルートをたどる
 - 例えば「購買部の〇〇さんが最初に話を持ち込んで、経営企画部が検討、最後に社長決裁だった」と分かれば、同じ流れを作る

決裁者が影響を受ける人を狙う
 - 例えば、社長が経営企画部の意見を重視しているなら、まず経営企画部と関係を築く
💡 成果:
「この件、過去にも似た話がありましたよね?」と持ちかけることで、決裁者が動きやすい状況を作れる。
ある営業マンはこの方法で、一度も直接決裁者に会うことなく、案件を通した こともあったのです。

③ 伝説の営業マンのリアルなエピソード
🔹 ケース1:「5年間フォローし続けた営業マン」
あるシニア営業マン(50代)は、ある企業に5年間も通い続けました。
最初は「予算がない」「今は導入の予定がない」と何度も断られた。
しかし、この営業マンは諦めませんでした。

✔ 業界ニュースを共有し、トレンド情報を定期的に送る
✔ 競合の動きを把握し、クライアントが遅れを取らないようアドバイス
✔ 担当者のキャリアを応援し、昇進のタイミングで再度提案

結果、5年目に担当者が部長に昇進し、「あのとき話していた提案、今なら通せそうだ」と言われ、大型契約に成功。
「今すぐ売る」ではなく、「いつかのチャンスを逃さない」ことが大事なのです。

🔹 ケース2:「売らずに売る営業マン」
ある40代の営業マンは、商談でこう言いました。
「正直、今すぐ導入するのはおすすめしません。2年後を目標にしてはどうですか?」

これを聞いた顧客は、「この人は売ることしか考えていない営業じゃないな」と信頼を寄せました。
その後、2年後に社内事情が変わり、顧客から「そろそろお願いできますか?」と連絡が。
営業マン自身が売るのではなく、顧客が「この人にお願いしよう」と思うことが重要なのです。

④ 普通の営業が「伝説の営業マン」になるためには?
伝説の営業マンは特別な才能の持ち主ではありません。
ポイントを押さえれば、誰でもそのレベルに到達することができます。

  スキル                                   内容
  1. 顧客の状況を把握する力       ニーズだけでなく、「いつが最適な提案タイミングか」を見極める
  2. 信頼を築く力            無理に売らず、「この人となら長く付き合いたい」と思わせる
  3. 決裁者とつながる戦略        担当者経由でキーマンに情報を届ける仕掛けを作る
  4. 商談の組み立て力          ただの説明ではなく、「どうしたら納得してもらえるか」を考える

⑤ まとめ:「伝説の営業マン」になるには?
✔ 「売る」のではなく、「買いたい」と思わせる営業が強い
✔ すぐに契約にならなくても、「将来のための関係構築」を続ける
✔ 決裁者に会う方法を持っている営業は、受注率が高い

伝説の営業マンは、「運が良かったから」ではなく、普段の営業スタイルを工夫している だけなのです。
次回は、「この会社、もう限界かも…」転職を考えたときに確認すべき3つのこと をお届けします!💼✨